『トイ・ストーリー3』リー・アンクリッチ

トイ・ストーリー3 (字幕版)

監督:リー・アンクリッチ
英題:Toy Story 3
2010年 アメリカ 103分

ピクサー映画『トイ・ストーリー3』を鑑賞。聞きしに勝る傑作だった。2010年公開の映画であるにも関わらず、既に呆気に取られるほどの高みに到達しているCG表現でもって、ありとあらゆるアクション&パロディが繰り広げられる。素直な明るさと楽しさがあり、それでいてゾッとするような深淵がある。ピクサーの面目躍如である。過去作ではバズを通じて「存在の交換可能性」という洒落にならないモチーフが示されていたが、今作ではまさに「存在を交換されてしまった」ロッツォというキャラが登場するのには、心底冷え冷えさせられた。保育園(収容所)→溶鉱炉のシーンなど、脳裏に焼き付いて離れないほど恐ろしく、「神様」のくだりまで含めてほぼ完璧なシークエンスだと思う。